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マルタ4日目いよいよゴゾ島へ

地中海の真夏の太陽は本日も健在。さすがに連日の観光疲れで、遅めの朝食をとった私達。

昼前に別荘を出発し、ゴゾ島行のフェリー乗り場のあるパラダイスベイに向かった。

道中、マルタ北西部の城塞都市メリッハに立ち寄り、高台からの景色を楽しんだ。

 

 

メリッハベイの砂浜の奥には、アーディーラ自然保護地区があり、特有の地中海カメレオン、トカゲなどの小型爬虫類や、鴨、オオバン、セキレイなど野鳥も渡来する。

 

またこの一帯は、戦略の要衝としても重視され、以前紹介したオスマントルコとの決戦のため、シチリア軍8000人がこの湾に上陸したこともある。

 

メリッハベイから北西のマルハにそびえるレッドタワーは、見晴塔の一つで、ゴゾ島とコミノ島を臨み、海峡の素晴らしいパノラマが楽しめる。

 

 

 

 

 

 

いよいよフェリーに乗り込んで、ゴゾ島に向けて出発。

 

 

ゴゾはマルタと違い、防衛設備がほとんどなかったために度重なる海賊の略奪を受けた歴史がある。時には島民の大半が捕らえられ、奴隷に売られたこともあった。それでも島の民はゴゾを愛し、解放後は必ず島に帰ってよその土地へ移ることはなかった。ゴゾが素晴らしい土地である事を感じた大きな理由の一つが、彼らの郷土に捧げる愛情だ。歴史上あらゆる逆境に耐えてきた彼らはつつましく質素であるが、価値あることには出し惜しみをしない。

 

地中海の波は穏やかで、爽やかな海風に吹かれていると、ほどなく到着。

ゴゾ島の玄関イムジャー港は、たくさんの観光客で賑わっている。

 

 

まず私達は、マルタで最も重要な聖所タ・ピヌ教会を訪れた。

このロマネスク様式の教会内の奥に、オリジナルの祭壇画を収めた礼拝堂がある。

マルタからもゴゾからもその聖遺骸を拝みに巡礼が訪れるという。

 

 

観光地化されずそのままの自然を残したゴゾ島の魅力は、美しい入り江に代表される。

島の西ドゥエイラ・ベイの近くに、アズレ・ウィンドウと呼ばれる浸食でてきたアーチがある。

その下にあふれる透明な碧い海水は、まさにゴゾの魅力そのものだ。

 

 

どうしても、この碧い水で泳ぎたいと無理を言って、ラムラ・ベイに寄ることになった。

ラムラ・ベイは、ゴゾ島の名所の一つで砂浜が赤いことで有名である。

 

 

どこまでも遠浅の砂地に、水中の足の爪まで見えそうな透き通った水。

そんな透明度の高い水に体を委ねると、柔らかく温かく私の全身を包みこんで、いつまでもこのまま波に揺られて、遠くアフリカ大陸まで流れて行きたくなるような気持ちに囚われる。

 

 

しばらく遊泳を堪能すると、遅いマルタの夕暮れが訪れた。

息をのんでしまうほどの真っ赤で切ない夕日。

本当に、何て素敵なところだろう。来てよかったと心から思った一日だった。

 

 

次回は、最終回です。お楽しみに。

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